Aleph Zero x OtakuLabs AMA まとめ
おはらぼー🌞!
オタラボのみつりです🫶🏻
今回は、Aleph ZeroのAMAをOtakuLabsで開催しました。
このセッションでは、Aleph ZeroチームのAntoni Zolciac(Aleph Zeroの共同創設者)とAntonio Bartulovic(エンタープライズディレクター)が登壇し
プロジェクトの詳細や技術的な特徴、そして今後の展開について熱心に語ってくれました。
この記事では、そのAMAの内容を詳細にお伝えします!
早速、気になる内容を見ていきましょう!
2024年8月8日 22:00~
🔹Host:魔LUCIAN🔗
Aleph Zero x OtakuLabs AMA
🔹Speaker:Antoni Zolciac🔗
Antonio Bartulovic
🔗AMA会場
目次
🔒 Aleph Zeroのプライバシー技術
Aleph Zeroは、プライバシーに特化したブロックチェーンプロジェクトとして注目を集めています。
特に彼らが力を入れているのは、ステーブルコインのオンチェーン利用におけるプライバシー保護です。
この技術により、個人の取引履歴や金銭の流れを他者から隠すことができ、より安全でプライベートな取引が可能になります。
プライバシープール
プライバシーを保護するための仕組みとして、プライバシープールの重要性を強調していました。
プライバシープールを経由することで、取引の出所を匿名化し、誰がどこから送金したのかを追跡することが非常に困難になります。
この機能により、個人や企業は安心してトランザクションを行うことができます。
新しいウォレット
EVM互換のDAppsでプライベートなトランザクションを可能にするウォレットを開発中です。
これにより、給料の支払いやイーコマース取引を匿名化し、個人情報の漏洩リスクを減少させることが期待されています。
🏢 エンタープライズ向けの活用も視野に
Aleph Zeroは、企業向けのブロックチェーン技術にも大きな可能性を見出しています。
企業がプライバシーを保護しつつブロックチェーンを利用できるようになることで、新たなビジネスモデルが生まれる可能性があります。
企業向けの利用
電話会社やローミング会社がブロックチェーンをより安全に利用可能になります。
将来的には通信パートナーとの連携によって、SIMカード上でのブロックチェーンの実装やローミングの自動化などが実現される可能性もあります。
CBDC(Central Bank Digital Currency)での活用
中央銀行デジタル通貨(CBDC)の分野でも、プライバシー技術が重要な役割を果たす可能性が期待されています。
このように、プライバシー機能はAleph Zeroのユニークな強みとして、さまざまな先進的なアプリケーションにとって非常に価値のある資産となっています。
🛡️ マネーロンダリング対策とセキュリティ
プライバシー技術が強化されると、当然ながらマネーロンダリング(資金洗浄)などの不正行為に利用されるリスクも考慮しなければなりません。
Aleph Zeroでは、このリスクに対処するための複数の対策を講じています。
オンチェーン分析
セキュリティ企業が行うオンチェーン分析ツールを利用して、トランザクションのパターンや異常な動きを監視し、怪しい動きがあった場合には即座にフラグを立てる仕組みを導入しています。
怪しいウォレットが発見された場合、そのウォレットはプライバシープールへのアクセスが禁止され、マネーロンダリングなどの不正行為が行われにくい環境を構築しています。
idOS
idOS(オンチェーンIDプロジェクト)を利用して、安全なウォレットを把握し、リスクのあるウォレットを特定することも重要な対策の一つです。
これにより、信頼できるユーザーと疑わしいユーザーを区別し、不正行為のリスクを減らすことができます。
これらの対策により、Aleph Zeroはマネーロンダリングなどの不正行為を防ぎつつ、ユーザーに高いレベルのプライバシー保護を提供しています。
このようなセキュリティ対策は、金融機関や企業にとっても重要であり、信頼性の高いプラットフォームとしての地位を確立しています。
⚡️ トランザクションスピードとセキュリティ
Aleph Zeroのもう一つの大きな特徴は、その驚異的なトランザクションスピードです。
現在約200のバリデーターノードで運用されており、このノード数でも0.9秒未満のファイナリティを実現しています。
通常、トランザクション数が増加するとファイナリティ速度が低下することがありますが、Aleph Zeroの仕組みによって現在のところこの問題は発生していません。
これは他の多くのブロックチェーンと比べても非常に高速で、特にイーサリアムのような従来のブロックチェーンと比較すると、はるかに優れています。
ブロックDAG
Directed Acyclic Graph(DAG)技術を使用し、効率的なトランザクション処理が可能です。
この技術は、従来のブロックチェーンのようにトランザクションを直線的に処理するのではなく、
複数のトランザクションを同時に処理することができるため、スループットが大幅に向上します。
DAG技術は、特に高スループットを必要とするアプリケーションや、リアルタイム性が求められる金融取引において、その優位性が発揮されます。
Aleph Zeroのブロックには、DAG構造が組み込まれていて、初期には、Aleph ZeroがブロックチェーンなのかDAGなのかで混乱がありましたが、
実際には両方の良いところを組み合わせた「ブロックDAG」と呼ばれるアプローチを採用しています。
🙋♀️<従来のブロックチェーン(例えば、ビットコインやイーサリアム)では、
取引データは「ブロック」と呼ばれるまとまりの中に整理されて
そのブロックがチェーンのように直線的につながっているよね。
DAG技術では、「ノード」と呼ばれるデータの単位が直接つながっていて
複数の取引を同時に処理できる仕組みになっているよ!
だから混雑が発生しにくいんだよ!
独自のコンセンサスメカニズム
このメカニズムは、他のブロックチェーンプロジェクトで一般的なPoWやPoSとは異なるアプローチを採用していて
プライバシーとセキュリティを強化するために特別に設計されています。
バリデーションノードのローテーション
Aleph Zeroでは、14の「バリデーションノード」がランダムに選ばれ、そのうち1つが取引の確認を担当し、
この14のノードは15分ごとにローテーション(交代)する仕組みを導入しています。
これにより、攻撃者が特定のノードを狙ってシステムを乗っ取ろうとするリスクが低くなり、システム全体の安全性が大幅に向上します。
コンセンサスの迅速性
トランザクションがほぼリアルタイムで確認されるため、ユーザーは待機時間なくトランザクションを完了することができ、
特に高頻度取引においてその利点が発揮されます。
この独自のメカニズムにより、Aleph Zeroは他のブロックチェーンプロジェクトが直面するスケーラビリティやセキュリティの課題を効果的に解決しています。
🔗 チェーンアブストラクションとWeb2の融合
Aleph Zeroが採用している「チェーンアブストラクション」技術により、ユーザーはブロックチェーンを意識せずにさまざまなトランザクションを行うことができます。
チェーンアブストラクション技術
チェーンアブストラクションとは、ブロックチェーンの操作をユーザーから見えなくする技術です。
これにより、ユーザーは特定のチェーンやウォレットの設定を気にすることなく、簡単にブロックチェーンを利用することができます。
例えば、通常ユーザーがEthereumベースのアプリを使う場合、メタマスクなどチェーンに対応したウォレットをインストールし操作する必要があります。
しかし、チェーンアブストラクション技術を使うことで、ユーザーはチェーンやウォレットを意識することなく、複数のブロックチェーン上で取引を行うことができます。
つまり、ユーザーはただアプリを使うだけで、その背後にある複雑なブロックチェーンの操作を気にする必要がなくなるのです。
開発者にとっての利点
開発者は特定のチェーンに依存せず、柔軟にDAppを開発できるため、より多様なアプリケーションが誕生することが期待されます。
これにより、開発者は異なるブロックチェーンの特性を最大限に活用し、ユーザーに対して最適なサービスを提供できるようになります。
チェーンアブストラクションの実生活への影響
チェーンアブストラクション技術の導入により、Aleph ZeroはWeb2とWeb3の間の壁を取り除きます。
ユーザーはブロックチェーンの技術的な詳細を知らなくても、直感的で使いやすい環境でアプリを利用できるようになり、
より多くのユーザーがWeb3の世界に参加することや新しいビジネスモデルやサービスの展開が期待されます。
🏢マスアダプションに向けた取り組み
新製品のローンチ準備
今後、詳細については改めて発表される予定ですが、現在新しい製品のローンチを準備していて、
以下のような特徴を持つエンゲージメントやロイヤルティを高めるためのアプリを開発中です。
多機能アプリ
エンゲージメントやロイヤルティを高めるだけでなく、支払い機能も備えたアプリ
導入予定の組織
すでに4つの組織と話が進んでいて、そのうち1つでは実装が確定しています。
具体的なユースケース
スポーツやエンターテイメント組織
これら組織が独自のオンチェーンプログラムを立ち上げ、ユーザーベースやファンベースに向けてアプリを提供することが可能になります。
ユーザーエクスペリエンス
ユーザーはブロックチェーンの技術を意識することなく、簡単にアプリを利用できます。
使いやすいフロントエンドと優れたUI/UXにより、ファンベース全体をスムーズにオンボードすることが可能で、
ロイヤルティポイントをチケットやグッズなどに交換できる専用の支払いカードなども提供される予定です。
流動性競争の回避
このプロジェクトはオンチェーンの流動性とは無関係なので、流動性を競う必要はありません。
重要なのは、速度、安価な取引手数料、展開のしやすさ、そして使いやすさだけです。
インフラ整備とクラウド統合
Aleph Zeroはインフラ面での整備を重要視しています。
現在、クラウドプロバイダーとの提携を進めており、クラウド統合を通じて企業や個人がネットワークに参加しやすい環境を整えています。
この取り組みの一環として、将来的にはバリデーターサービスの提供も計画しており、これによりネットワーク参加のハードルをさらに下げることが期待されています。
企業向けのマスアダプション戦略
企業向けのマスアダプションを促進するために、Aleph Zeroはパートナーシップの構築に力を入れています。
例えば、支払いパートナーやアイデンティティ管理に特化したアプリケーションのパートナーシップを進めています。
これらの基盤をもとに他のパートナーが新しいユースケースを構築できる環境を整えることで、
企業がブロックチェーン技術を活用しやすくなり、スケール効果を生み出すことが期待されています。
❓コミュニティからのQ&A
Q: EVM互換のL2であることの利点と、ユーザーにとってのメリットは何ですか?
A: 現在、数多くのL2ソリューションが存在していますが、私たちがEVM互換のチェーンを立ち上げる際に考慮した点は二つあります。
速やかな統合
Aleph Zeroは、より迅速に統合されるように設計されており、トークンは標準のEthereumツールでも利用可能です。
これにより、ウォレットやオンチェーントラッキングサービスなど、多くのサービスがシームレスに利用できます。
ゼロ知識プリコンパイルの導入
私たちのEVMチェーンは単なる標準的なEVMチェーンではなく、ゼロ知識プリコンパイルが含まれています。
ゼロ知識プリコンパイルとは、プライバシー保護のための技術をチェーン上で実行しやすくするための機能です。
具体的には、取引やデータを誰にも見られないように隠しつつ、それが正しく行われたことを証明できるというものです。
EVM互換のチェーンにこのゼロ知識プリコンパイルを導入することで、
通常のEthereumチェーン上で行われる取引に加えて、プライバシーを重視した取引も簡単に行えるようになります。
これにより、ユーザーはプライバシーが保たれた取引を行うことができ、外部に取引の詳細を知られることなく、安全に取引を行うことが可能です。
Q: Aleph Zeroのトークンの供給に上限はありますか?
A: Aleph Zeroのトークン発行枚数には現状上限はありません。
これは、EthereumやSolanaと同様の仕組みです。
今後、オンチェーンガバナンスの仕組みが導入される際に、コミュニティの意向によって供給のリミットが設けられる可能性はあります。
Q: 将来的に、Aleph Zeroを搭載したsolana phoneのようなプロジェクトは計画されていますか?
A: 今のところ、そういった計画はありませんが、チーム内でとても興味を持っています。
通信会社との提携では、主に企業向けに力を入れていて、プライバシー機能とネットワーク機能をどう組み合わせて使えるかを考えています。
たとえば、ローミングを自動化したり、ブロックチェーン上で動作するSIMカードを作ったりすることを検討しています。
私たちの夢は、日本を含む通信会社向けに、簡単に使えるスターターパッケージを提供することです。
例えば、日本に行ってNTTやKDDIでSIMカードを購入する際に、Aleph Zero IDが自動的に組み込まれていたり、
Aleph Zeroウォレットが含まれていたり、エアドロップが受け取れるような仕組みが作れたら面白いですよね!
Q: 欧州や中東に力を入れている印象がありますが、日本市場へのマーケティングにも力を入れ始めたような印象があります。何かきっかけや狙いはありますか?
A: そうですね、私たちはヨーロッパから自然にスタートしました。
なぜなら、コアチームのほとんどがヨーロッパに関わりがあったからです。
その後、中東にも進出し、サウジテレコムバーレーンのサポートを受けました。
今の時代、アジア市場にも進出しないわけにはいきません。
日本は常に技術的進歩の最前線にいる市場で、私たちもとても興味を持っていました。
今回、日本市場への進出を決めた背景には、OtakuLabsと繋げてくださったパートナー企業の存在も大きな要因です。
日本から始め、次は韓国、そしてアメリカにも進出したいと考えています。
特に、アメリカでは暗号通貨に対する政治的な環境がどんどん良くなっているので、重要な市場だと思っています。
Q: Aleph Zeroのチェーンでは、今後どのようなプロジェクトやプロダクトを展開していく予定ですか?
A: まず、私たちはDeFi(分散型金融)の基本的な機能を展開します。具体的には、以下のサービスを提供予定です。
🔹分散型取引所(DEX)
🔹マネーマーケット(お金の貸し借りサービス)
🔹先物取引
これらのサービスは、外部チームによって開発されますが、特にプライバシーに特化したDeFiサービス「Common」については、私たちのコアチームが直接担当しています。
次に、Web2とWeb3をつなぐ重要なユースケースにも注力しています。
🔹ロイヤルティアプリ: ユーザーがポイントを貯めて使えるアプリ
🔹エンゲージメントアプリ: ユーザーが積極的に参加できるようにするアプリ
これらのアプリは、暗号通貨を使ったことがない初心者のユーザーでも簡単に利用できるように設計されています。
さらに、私たちは有名なNFTマーケットプレイス「Rarible」との統合も進めています。
また、現実の資産をトークン化するプロジェクト「RWA」にも重点を置いています。
現在、機関投資家向けのトークン化プロジェクトが進行中で、これが成功すれば、さらに規模を拡大することが可能です。
最後に、ゲームユースケースにも注目しています。
📩コミュニティへのメッセージ
皆さん、今日は参加してくださり、本当にありがとうございます。
日本のコミュニティとのつながりをより深め、共に大きなものを作り上げていきたいと考えています。
そのために、皆さんのサポートが不可欠です。
私たちは皆さんと協力しながら、このコミュニティをさらに成長させ、より強固なものにしていきたいと思っています。
今後のイベントやWebXでのブースで直接お会いできることを楽しみにしていますので、ぜひブースにお立ち寄りください!
サプライズも用意していますので、楽しみにしていてくださいね。
ありがとうございました。
以上です!
今回のAMAでは、Aleph Zeroのチームから直接お話を聞くことができ、非常に貴重な機会だったと思います。
特に、彼らがどのようにしてプライバシー機能を強化し、企業がビジネスを効率的に進めるためのサービスを提供しようとしているのかについて、詳しく知ることができました。
コミュニティからの質問に対しても、具体的で丁寧な回答があり、Aleph Zeroがどれだけコミュニティの声を大切にしているかが伝わってきたのではないでしょうか。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます!
それでは、また次回の記事でお会いしましょう!みつりでした!👋💕
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